エンゲージメント稼ぎを狙ったFacebook投稿は評価引き下げへ – ユーザー意志と無関係なエンゲージメントベイトはNG

エンゲージメント稼ぎを狙ったFacebook投稿は評価引き下げへ

Facebookは2017年12月18日、ユーザーの意志とは無関係な「いいね」やシェアを作為的に獲得する「エンゲージメントベイト(エンゲージメント稼ぎ)」への対応を発表し、エンゲージメント稼ぎを狙った投稿やFacebookページへの評価を今後引き下げるとしました。

Facebookによる発表は執筆時点で英語のみで日本語での発表はなく、日本のWeb担当者向けメディアもあまり記事として取り上げていない印象ですが、一般のFacebookページでもこの手法の投稿を見かけることもあり、注意喚起として投稿しておきます(画像はFacebook Newsroomより)。

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「いいね」やシェアなどを条件に他のインセンティブ要素を与える投稿はNGに

発表からは、Facebook投稿への「いいね」やシェア、コメント、タグ付けなどを条件に他のインセンティブ要素を直接的/間接的に与えるような投稿内容が、「エンゲージメントベイト」として今回の評価引き下げの対象になると解釈できます。

例えば、飲食チェーンが新メニュー案をフォロワーに選んでもらう企画の投稿として「メニューAを食べたい人は『いいね』を、メニューBを食べたい人はシェアしてください」とアクションを促した場合、ユーザーの意志とは無関係な「いいね」やシェアの機能を強要しており、不当にその投稿の評価を高めていることになります。

「いいねが100件に達したら発売します」や「『ほしい』とコメントした人の中から抽選で10名様にプレゼント」「この投稿をシェアしてくれた中から抽選で」なども、おそらく対象でしょう。なお「シェアしてくれた中から抽選で」は、Twitterではよく見られるキャンペーン手法です(「RTで応募」など)。

ソーシャルメディアでは、「いいね」やシェア、コメントなどが多く付けられた投稿は、アルゴリズムによってタイムラインやニュースフィードでより露出される傾向にあります。意図的でなくても、「エンゲージメントベイト」はその仕組みを悪用した行為として見なされることになります。

エンゲージメントベイトを繰り返す場合、Facebookページやユーザーそのものを評価引き下げへ

Facebookは、エンゲージメント稼ぎを狙った投稿への評価引き下げに加えて、同様の投稿を繰り返すFacebookページやユーザーに対する評価そのものも引き下げるとしています。

なお、行方不明者の捜索やYMYL的な事象への情報拡散や助言を求めるような投稿は、対象とはならないとのこと。

私自身も、フォローしているFacebookページが(おそらく悪意なく)「Aと思う人はいいねを、Bと思う人は~~」という投稿をしているのを見かけることがあります。便宜上「いいね」やシェアの機能を使うのではなく、Facebookのアンケート機能や他の手段を利用するなどで今後は対処すべきでしょう。

余談。「この記事が参考になったらシェア」というフレーズもWebサイトなどで見かけますが、これはOKです。「いいね」やシェアはその用途の機能ですから。

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