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真摯レター
2022年8月9日発行

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コンテンツマーケティングの分析にHero/Hub/Helpの分類を用いる

コンテンツマーケティングの評価や分析を行う際、ある程度まとまったコンテンツ分類がなされていると全体像や傾向の把握がしやすくなります。

2014年にグーグルが発表した「Hero / Hub / Help」の考え方があります。「3H戦略」「HHH戦略」などと称されることもあります。企業がコンテンツマーケティングを推し進める際、「Hero / Hub / Help」のそれぞれの軸で顧客にアプローチするというものです。

この分類から評価分析を行うのも有効な方法です。

  • Heroコンテンツ:話題性のあるコンテンツ。幅広い顧客層にリーチして興味関心を獲得
  • Hubコンテンツ:顧客層との関係性構築のためのコンテンツ。主に既に関係性のある顧客層に向けたプッシュ型コンテンツ
  • Helpコンテンツ:具体的な課題や疑問を解決するコンテンツ。日常的に検索されるプル型のコンテンツで、関係性構築のきっかけを作る

もともとは動画マーケティングにおけるチャネルの成長の文脈で発表されましたが、多くのコンテンツマーケティングの取り組みで当てはまる考え方です。

Schedule Your Content – Think with Google
https://www.thinkwithgoogle.com/marketing-strategies/video/schedule-your-content/

この「Hero / Hub / Help」のそれぞれのコンテンツに対して、評価指標を定めていきます。

  • Heroコンテンツでの評価指標:リーチ、インプレッション、集客、話題の拡散やシェア
  • Hubコンテンツでの評価指標:再訪問やアクティブさ、アクションやエンゲージメント
  • Helpコンテンツでの評価指標:検索流入、アクションやエンゲージメント、顧客転換やコンバージョン

もちろん基礎的な計測として読了やページ内アクションなどのエンゲージメントを計測することになりますが、「コンテンツのボリューム、長さ」もエンゲージメントの反応に影響します。上記の分類にコンテンツの大小を加えて評価し、「どの領域で反応が良いのか」「どの領域を増やすべきか」「領域のバランスは取れているか」といった判断をしていきます。

個々のコンテンツの評価、Webサイトであれば各ページの評価は、「コンテンツ分類」への評価の次に行う方が良いでしょう。「森→木→枝葉」の順です。コンテンツマーケティングの現場では「メディア単位」「コンテンツ単位」の評価が中心で、「コンテンツ分類」への評価はあまりなされていない印象です。

「Hero / Hub / Help」の分類がマッチしなければ、自分たちに合った任意の分類でも構いません。

評価や現状把握に対する負荷は低い方が望ましいです。ダッシュボードで上記の状況を現実的なレベルで把握できるようにし、本来注力すべきコンテンツ作りに集中できる体制を整えておくのが理想です。(いちしま)

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