あなたの知らないInstagramインサイト – 投稿やストーリーズのアクションも分析把握しよう
Instagramのアクセス解析とも言える「インサイト」機能は、2016年の夏にリリースされました。それから特に発表もなく分析機能が追加されており、改めて2018年におけるInstagramインサイトの機能を紹介します。
大きなトピックスとしては、以下の3つを挙げておきます。
- 各投稿のリファラーがわかる(Instagramのどこ経由で発見されたか)
- 各投稿で起きたアクションがわかる(プロフィール閲覧やフォローなど)
- 各ストーリーズで起きたアクションがわかる(ハッシュタグのタップや返信など)
インサイトは3種類、利用できるデータは異なる
Instagramをビジネスプロフィールに変更すると、「インサイト」を利用できるようになります。プロフィール画面右上に棒グラフのアイコンが登場するので、メインはそこから利用するものだと勘違いしやすいですが、インサイトにはそれを含めて以下の3種類あり、それぞれ利用できるデータが異なります。
- 投稿からのインサイト
- ストーリーズからのインサイト
- プロフィールからのインサイト
各投稿のデータは「投稿からのインサイト」が一番詳しく、各ストーリーズのデータも「ストーリーズからのインサイト」が一番詳しいです。「プロフィールからのインサイト」における投稿やストーリーズのデータは、あくまで一部にとどまります。
投稿からのインサイト
サマリーを上にスワイプで詳細表示
投稿からのインサイトは、まず各投稿の下部にある「インサイトを見る」をクリックすると、サマリーが確認できます。
- いいね!
- コメント
- 保存済み
- プロフィールへのアクセス
- リーチ
さらにこのサマリー表示を上にスワイプすると、詳細データが表示されます。これ、ご存じない人もいらっしゃるかもしれません。
詳細表示では、「アクション」と「発見」に分けてそれぞれのデータが確認できます。ただし、一部のデータは2017年10月26日より以前の投稿では利用できません。
投稿からのプロフィール閲覧やフォローがわかる「アクション」
詳細データの「アクション」の項目では、この投稿で起きたアクションがわかります。
- アクション数(合計)
- プロフィールへのアクセス
- フォロー(「発見」に移動している場合あり)
- ウェブサイトクリック
- 道順を表示
「プロフィールへのアクセス」はこの投稿からのプロフィールの閲覧数、フォロー数はこの投稿でフォローし始めたアカウント数です。
リファラー情報がわかる「発見」
詳細データの「発見」の項目では、「リーチにおける非フォロワー率」「この投稿の表示状況」「どこ経由でこの投稿が発見されたか(リファラー情報)」がわかります。
- リーチにおける非フォロワー率(この投稿を見たフォロワーではないアカウントの率)
- リーチ
- インプレッション数
- ホーム
- ハッシュタグ
- プロフィール
- 地域
- 発見
- その他
インプレッション数の内訳が「どこ経由でこの投稿が発見されたか(リファラー情報)」のデータです。つまり、フォロワーのホーム画面でこの投稿を見たのか、ハッシュタグをたどってこの投稿を見たのか、というようなデータです。「地域」はスポット(場所)のページ経由、「発見」は検索画面の最初の表示経由です。
内訳は合計4つまで表示され、上位3件を除いた合計が「その他」としてまとめられているようです。
なお、「カルーセル投稿」と呼ばれる複数写真の投稿の場合は、ユーザーが1投稿の複数の写真を見たとしても、投稿全体で1インプレッションとなります。
ストーリーズからのインサイト
上にスワイプで詳細なインサイトを表示
ストーリーズのインサイトは、該当のストーリーを上にスワイプすることで、詳細データが表示されます。これも、ご存じない人いらっしゃるかもしれません。
ストーリーズからのインサイトでは、表示の状況やタップや投票などのアクションの状況、閲覧したユーザーの状況がわかります。
- インプレッション数
- 閲覧者
- 返信
- スワイプして退出した人数
- スタンプインサイト
- ハッシュタグのタップ数
- ユーザーネームのタップ数
- ローカルスタンプのタップ数 など
- 閲覧者(個別のアカウント)
- アンケートの各投票数
ハッシュタグのタップ数や投票数などがわかる
スタンプインサイトでは、例えばハッシュタグを利用していればそのタップ数が、ユーザーネームを利用していればそのタップ数がわかります。またアンケート機能を利用していれば、各投票数も確認できます。
更改終了後は、プロフィールのインサイト「過去のストーリーズ」から確認可能
公開終了後のストーリーズのインサイトは、プロフィールのインサイトの「過去のストーリーズ」の各投稿を表示させ、上にスワイプすることで上記の項目は確認できます。確認できるのは、ストーリーズの投稿から14日間です。
ビジネスプロフィールからのインサイト
アカウントとしての状況の把握に
プロフィール画面の右上のアイコンから利用できるインサイトは、アカウント全体としての状況が把握できます。ただし、投稿やストーリーズに関しては一部データにとどまるので、注意が必要です。
ビジネスプロフィールからのインサイトの画面では、横にスワイプしたり「もっと見る」の利用などで、より多くの詳細データが確認できます。
やや省略しますが、以下のようなデータが利用できます。
アカウントの全体状況がわかる「サマリー」
- フォロワー数
- 投稿数
- インプレッション
- リーチ
- プロフィールビュー
- ウェブサイトクリック
- 道筋の表示のクリック
フォロワー数と投稿数以外のデータは、計測開始からの累積の数字ではなく、7日間のデータです。
属性がわかる「フォロワー」
- 性別
- 年齢層(×性別)
- 場所(市区町村、国)
- 利用時間帯、曜日
フォロワーの属性のデータに関しても、どの期間における数字かは画面にもヘルプにも明記されていません。
「投稿」の主要データ
- インプレッション
- リーチ
- エンゲージメント
- いいね!
- コメント
- 保存済み
- 再生数(動画のみ)
投稿のデータは上記のみに限られ、アクションや発見のデータは投稿からのインサイトで確認する必要があります。
「ストーリーズ」の主要データ
- インプレッション
- リーチ
- 次へのタップ
- 前へのタップ
- ストーリーズからの移動
- 返信
- 移動するためのスワイプ
ストーリーズのデータも上記のみに限られ、アクション状況がわかるスタンプインサイトのデータはストーリーズからのインサイトで確認する必要があります。
インサイトは反響の確認として
Instagramインサイトの機能を紹介してきましたが、「インサイトの分析はとても重要だ」と声高に叫ぶつもりはありません。分析から得たヒントによる「改善」よりも、「どのような内容をどのような表現で次の投稿をするか」や「いかにフォロワーにとって魅力的なアカウントに育てるか」といった「企画」の方が、Instagramの運用では重要だからです。どれだけ詳細な分析をしたからといって、アカウントの大きな成長に直結するわけではありません。
とはいえ、Instagramインサイトはインプレッションやリーチだけではない、多くの有益な情報を提供してくれます。
- この投稿で新たに何人がフォローしてくれたのか、プロフィール閲覧してくれたのか
- この投稿のリーチのうち、非フォロワー率はどれぐらいだったのか
- このストーリーズにつけたハッシュタグはどれだけタップされたのか
このようなユーザーのアクションはいわば「反応」であり、「期待」と比べてどうだったのかを確認できます。その状況把握は次の投稿や運用方針に反映でき、「投稿の効果を最大化」できます。
アクションなどの反応の確認として、定期的にチェックするようにしましょう。「期待している状態と比べて、結果はどうだったか」の視点で確認し、分析に多くの時間をかけないのがよいと思います。
参照