キャンペーンは大ヒット狙いではなく、文化を作る方向に向かわせてみてはどうだろう

販促などのキャンペーン設計は、大きな花火を最初から狙いに行くのではなく、過去の蓄積やこれからの展開を見据えて「文化を作る」要素をちゃんと盛り込んでもいいんじゃないか、というお話。

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セールやポイント2倍は「ワクワク感」とは違う

「○○フェア」や○周年記念、季節ごとのセールといったキャンペーンでは、価格がお得だったり、抽選で何か当たったり、ノベルティや粗品をもらえたり、ポイントが倍になったりします。企業はそれを呼び水にして、商品を購入していただいたり利用を促進したりします。

価格が安くなったりポイントが倍になったりするのは、わかりやすいですよね。消費者も財布が助かります。「うれしい」買い物になるのはそのとおりですが、一方で「ワクワク感」とはちょっと違う気がします(もちろん安さにワクワクする人も一定数いらっしゃいます)。

企業も、「利益を少し削ってでも売上を」だったり、セール待ちの消費者が増えたりというマイナスの要素を抱えていたりします。

ファンも喜ぶそのブランドらしい要素をキャンペーンに盛り込めば「文化」になる

いつものファンも喜ぶような、そのブランドらしいポジティブな要素があれば、「うれしい」以上の買い物の「ワクワク感」を作れるんじゃないか、それが「文化」になって、ファンがより愛着を持ってくれたり理解してくれたり、新しいファンが増えたりしないかな、そういうことを考えたりします。

Soup Stock Tokyoが今年の6月に2日間、「Curry Stock Tokyo」という「カレーしかない日」を開催していました。2016年にも開催していたので2度目のイベントです。年に一度の恒例イベントになるのかはわかりませんが、いいキャンペーンだなと思います。

ブランドの一面をより強く見せ、お祭りにして、かつSoup Stock Tokyoらしさを失わず「文化作り」の一面を持っています(2日間の「Curry Stock Tokyo」の後、初夏のカレーフェアにつなげていました)。

なにより「ワクワク感」があると思いませんか? 価格やポイント○倍といった訴求とは違う「魅力」を感じます。日本人はカレーが大好きですしね。

セールやポイントキャンペーンよりも、心に残る要素を

モノ消費よりもコト消費の方が求められる昨今ですが、「お得感のうれしさ」に劣らず「心躍るワクワク感」もウケがよいのでしょう。

値段やポイントといった「何かを削った」キャンペーンには、消費者の心に残るものがありません。心に残るものがあると、それが文化のひとかけらとなって積もっていき、ファンの心惹かれる要素の一つになるのかもしれません。


このコラムは、2017年9月6日発行のニュースレター「真摯レター」のコラムを再編集したものです。ニュースレターの購読はこちらから。

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株式会社真摯 代表取締役。マーケティング視点と分析データの根拠を元に、Webサイトの分析改善やKPI設計など企業のデジタル領域のビジネス改善を支援している。

大学卒業後、外食チェーンストアに入社。その後の百貨店での勤務も含め、店舗現場での実務や接客コミュニケーションが仕事の原点。2002年にWebビジネスの世界に入り、2004年からアクセス解析を軸としたWebマーケティング支援を手掛ける。Web制作会社とインターネット広告代理店を経て2010年に独立、のち法人化、現在に至る。

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