コンテンツマーケティングにはエンゲージメントの計測と把握が必要だ
コンテンツマーケティングではエンゲージメント獲得の把握が重要であり、一度きちんと定義して計測しておくと良いというお話。
エンゲージメントとは「積極的な関与」を指します。コンテンツマーケティングにおいては、ユーザーがコンテンツに対して積極的に関与することを意味します。
エンゲージメントはコンテンツやユーザーを評価するシグナル
エンゲージメントは、コンテンツやユーザーを評価するための有効なシグナルです。コンテンツがユーザーにポジティブな影響を与えたか、また運営者の期待通りに効果を発揮しているかを示す要素となります。
このシグナルだけでコンテンツやユーザーを単純に評価することはできません。しかし他の要素と組み合わせることで、コンテンツが期待された役割を果たしているか、ユーザーがゴールに向かって進んでいるかを推測できます。
運営者がコンテンツを通じてユーザーに期待する行動はさまざまであり、コンテンツの役割もまた多様です。ユーザーがどの段階のユーザージャーニーでコンテンツを利用しているかによっても、その役割は変わります。
そこで重要になるのが、ユーザーがコンテンツを有益だと感じているか、アクションを誘発しているかなど、その質量を数値で測定する取り組みがエンゲージメントの計測です。
エンゲージメント計測の視点
エンゲージメントの計測といっても、何から手を付けるべきかわからなかったり、あるいは無計画にデータを集めてしまうかもしれません。
以下に、計測の視点となるヒントをいくつか挙げます。コンテンツはWebサイトのテキストコンテンツに限定するものではありません。
- コンテンツをじっくり時間をかけて利用
- コンテンツを最後まで利用/末尾に到達
- マウスでテキストを選択しながら熟読/特定箇所を繰り返し再生
- スクロールを戻して読み返す/早戻しをして再生し直す
- コンテンツ内のリンクに反応
- いいねボタン/高評価/コメント/ソーシャルメディアにシェア
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- ソーシャルメディアアカウントをフォロー/チャンネル登録
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- お問い合わせ/資料請求/購入
評価に必要なエンゲージメントを定義し、準備し、計測せよ
エンゲージメントには、コンバージョンに近いものから些細なものまで、さまざまなレベルがあります。コンバージョンに近いエンゲージメントはできるだけ計測すべきですが、小さなエンゲージメントも把握が必要な場合があります。
「関係性の分岐点」を意識するのも良いです。関係性の要素を持つエンゲージメントを発したユーザーを特別なユーザーグループ(オーディエンス)として扱えるようになります。


これらエンゲージメント獲得ポイントのうち、Googleアナリティクスなどのツールが標準で計測するものはほんの一部です。多くの場合、能動的に計測設定をする必要があります。期待するエンゲージメント獲得ポイントがコンテンツ内やプラットフォームにそもそも存在しなければ、新しくトリガーを準備する必要もあります。
重要なのは「すべてを網羅的に計測せよ」ではありません。コンテンツの評価に必要なエンゲージメントを定義し、準備し、計測しなさいということです。
スコア化にこだわる必要もありません。スコア化は要素を平面化してしまい、表面的で無機質なコンテンツ評価にとどまりやすいです。
コンテンツマーケティングは長期的な取り組みです。コンテンツはコンバージョンに直結する必要がないところにコンテンツの評価の難しさがあります。エンゲージメントを把握することで、コンテンツがオーディエンスとの関係構築にどの程度寄与しているかを確認することができます。
コンテンツの評価そのものが過度に負担にならないように気をつけながら、それでも前に進めるために必要な取り組みだと考えます。
まとめ
- エンゲージメントはコンテンツやユーザーの評価に有効なシグナル
- コンテンツの評価に必要なエンゲージメントを定義し、準備し、計測せよ。それは網羅的な計測ではない
- コンバージョンに近いエンゲージメントは計測した方が良い。「関係性の分岐点」を意識するのも良い
株式会社真摯では、コンテンツマーケティング視点でのGoogleアナリティクスの導入や計測設定の支援を行っています。
