私はマーケターなんかではなかった

思い立って、USJの森岡氏の書籍を順に読んでいます。窮地にあったユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させた人です。彼はP&G出身で、偶然にもP&G的なマーケティング思考の一片を支援側として私もかじっていたこともあり、腑に落ちる箇所は多々あるのですが、書籍を読んでいてつくづく感じるのは「私はマーケターなんかではなかった」ということです。

彼はマーケターです。戦略という方針を決め、戦術を詰め、チームを動かし、売上に大きな責任を持ちます。片や私はコンサルタントです。企業のマーケティング側面を支援する立場です。戦略策定を一緒に考え、その目標値を実現する戦術も一緒に考え、ときに一緒に動き、KPIを軸に修正と改善を促します。ただ売上にコミットしているとはいえ、その責任の比はマーケターには到底及びません。あくまで「支援する側」だからです。企業様側から納得いかないと評価されれば、そこで契約が終わるだけです。

マーケティング思考は持ち合わせているつもりです。クライアント様にはそこを含めて評価していただいているという自負もあります。しかし、書籍を読んでそのヒリヒリするような責任感の重さをおもんぱかれば、「私はマーケターです」などと軽々しくは言えません。株式会社真摯という小さな企業を営んでいますが、ほんの小さな営みにすぎません。戦術を多く知っているからマーケターなんてこともありません。

「マーケティング思考を持つコンサルタント」として、いかに企業を支援するか、伴走するか。私は「その企業をどれだけ愛せるか」が一つの境目だと感じていますが、これから進む先のヒントをいただいたように思います。


このコラムは、2016年7月21日発行のニュースレター「真摯レター」のコラムを再編集したものです。ニュースレターの購読はこちらから。

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