前提が変われば「最適化」の見直しやリセットが必要

「最適化」は、整った仕組みがある前提での取り組みです。その前提の中で、どれだけより良くするか、効率化するか、ネガティブ要素をつぶしていくかといったことを進めます。「改善」もおそらく同じニュアンスでしょう。連続的な成長を支える地道な取り組みです。

しかし前提が変われば、うまく機能しないものが出てきます。

改善ではなく「解決」は、前提が変わればゼロから改めて考えることになります。いまの混乱した状況下でネガティブな事象が起きているのであれば、最適化は横に置き、場合によってはリセットし、改善ではなく「解決」を進めるのが良いと感じます。

変化を受け入れること。
しかも順応性高く。

私の最初の就職先がサイゼリヤだったこともあり、ときどきサイゼリヤをはじめ飲食業の動向をウォッチしています。3月頃からから多くの企業が打撃を受けており、サイゼリヤの4月の前年比の既存店売り上げは33%でした。

サイゼリヤは、効率化や仕組み化といった「最適化」で利益を上げ、競争力を高めてきた企業です。土台に積み上げ続けた最適化も多かったはずです。いまは収支構造の変化への対応だけでなく、これまでほぼ考慮していなかったテイクアウトをはじめ、従来と大きく異なるオペレーションが急遽必要になっていると想像します。心配しつつ、変化にうまく対応してくれることを期待しています。

順応性高く変化を受け入れること。前提が変わったのであれば、積み上げの改善である最適化はいったんリセットです。

このコラムは、2020年5月18日発行のニュースレター「真摯レター」のコラムを再編集したものです。ニュースレターの購読はこちらから。

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