スマホ画面の向こうのお客様が見えますか?野暮な接客してないですか?

当社は、Webビジネス周辺でのデータの分析と、顧客化やユーザー体験改善のお手伝いをしています。数字や視覚化されたデータを扱うことが多いのですが、それでもスマホやPCの画面の向こう側にユーザーという「お客様」がいることを、常に意識していたいと心掛けています。
Webサイトやアプリの運用に携わる人は、お客様と向き合うわけですから、接客サービス業の視点が少しは必要です。
お客様とのコミュニケーションの基本は「お声掛け」と「お出迎え」

お客様とのコミュニケーションや関係性構築の基本は、「お声掛け」と「お出迎え」。
広告でもメールでも、リンクでも行動喚起要素 (Call to Action) でも、適切な表現で「お声掛け」をしているか、タイミングはどうか。
コンテンツでは、適切な表現で「お出迎え」しているか。その次の「お声掛け」を適切な表現でしているか、タイミングはどうか。
なによりも、そのお客様の邪魔をしていないか。
Webの世界でも、「お客様像」を描いてターゲティングをし、施策を展開する際に、「目の前に実際にそのお客様がいらっしゃったら、これはどう受け止められるだろう?」と、一呼吸おいて考えてほしいのです。心情を推し量ってほしいのです。
お客様の表情も見えず、こちらの表情も見せられない状況ですから、なおさらです。
お客様が店から出て行こうとしているのを無為に止めたり、商品の前で立ち止まっているお客様にクーポンなどのインセンティブを与えたり、入店したばかりの初めてのお客様に間髪入れず「入会キャンペーンやってます!」とアピールすることだけが、「接客」ではありません。Webサイトではときどき見かけますが、実際のお店では慎重に行う対応です。
広告も、メールも、SNS投稿も、ページのクリエイティブや内容も、プッシュ通知も、Web接客ツールも、マーケティングオートメーションのシナリオも、関係性構築を見据えた「お声掛け」と「お出迎え」の意識を心掛けてみてください。いまよりもほんの少しだけ注意を払うところからで構いません。
ユーザーとどれだけ波長を合わせられるか
「お声掛け」と「お出迎え」は、15年ほど前に同じビルにいらっしゃった石井研二氏から教わったものです。チェーンストアや百貨店での接客を経てWebビジネスの世界に入った私にとって、ひとことで理解できる考え方でした。
今後はどの分野も、AIをはじめとしたインテリジェントでミラクルなテクノロジーの力を借りて、取り組む機会がより増えてきます。ユーザーとどれだけ波長を合わせられるか、適切なタイミングで適切なメッセージを送れるか、意識して関係性を構築していきたいです。
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このコラムは、2018年2月27日発行のニュースレター「真摯レター」のコラムを再編集したものです。ニュースレターの購読はこちらから。