リピーターって、みんな「ファン」というわけじゃない
よくあるWebサイトの分析要件のひとつ「新規とリピーター」軸。「新規ユーザーは云々」「リピーターは○○」と何気なく使われているかもしれませんが、使う前に立ち止まってほしいのです。
リピーターって、誰のことですか? 勝手に「何度も訪問してくれるファン的なユーザー」と解釈していませんか?
目次
アクセス解析ではリピーターは「過去2年間のCookieに履歴があるユーザー」
例えば、アクセス解析ツールにおける一般的なリピーターの定義では「過去2年間のCookieに履歴があるユーザー」となります。
- 3時間前に初めて訪問したような、いままだ2度目の訪問となるユーザー
- この3日間に3回訪問したユーザー
- 1年ぶりに訪問してきたユーザー
- 3か月に1回ぐらい思い出したように訪問してくるユーザー
- 毎日のように訪問してくれる常連層的なユーザー
これらはすべて「リピーター」です。訪問頻度も訪問回数も温度感もさまざまです。まだほとんど新規のようなユーザーもいれば、休眠状態だったユーザーもいます。
つまりリピーターは、必ずしもファンや常連層というわけではありません。
「何度も訪問してくれるファン」視点で分析したい場合は、「常連層」のセグメントを作る
もし「何度も訪問してくれるファン的なユーザー」という視点で分析を行うのであれば、通算訪問回数などの軸でリピーターを分割してみることです。
例えばリピーターを「初期層」「安定層」「常連層」に分割すれば、往々にして行動の違いに差が見られ、それぞれのユーザー層別に対して施策を検討できるようになります。
もちろん会員制のサイトであれば、ユーザーに「会員/非会員」や会員グレード別のラベルの付与もできます。
リピーターって誰ですか? 定義って大事です。
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このコラムは、2017年3月16日発行のニュースレター「真摯レター」のコラムを再編集したものです。ニュースレターの購読はこちらから。