Googleアナリティクスのメディア「referral」を任意のものに変更、再分類する
Googleアナリティクスの「すべてのトラフィック」のレポートで、一般のサイトだけでなく、自社関連サイトやTwitterなどもすべてメディアが「referral」で分類されているのを、任意の分類に変更する方法です。
2013年11月12日追記。現在は「チャネル」の概念が登場したため、デフォルトのチャネルグループの新規追加や編集などで対応した方がよいでしょう。以下の内容は、2011年の内容のため、参考までに残しておきます。
▲画像のデータはサンプルです。
ここでは例として、自社関連サイトを「ownedmedia(オウンドメディア)」、Twitterを「socialmedia(ソーシャルメディア)」に分類します。
フィルタを使用して対応します。元データにフィルタを掛けて違う分類のデータに変換するため、新しくプロファイルを作った上でフィルタを掛けることをおすすめします。
メディアごとの状況の把握(コンバージョンの状況含む)がより速く明確になります。
状況
Googleアナリティクスは、デフォルトの状態ではリファラーを以下の4つにメディア(medium)に分類します。
- organic: 自然検索。GoogleやYahoo!など、Googleアナリティクスが認識している検索エンジン経由のもの。
- referral: 参照元サイト。検索エンジン以外のリンク経由のもの。
- cpc: リスティング広告。AdWordsと連携した際に登場する(パラメータなどで任意に「cpc」と設定も可能)。
- (none): ノーリファラーとメニュー上は表記されるが、直接アクセスのこと。
このうち、「referral(参照元サイト)」には、「Googleアナリティクスに認識されていない検索エンジン」「自社関連サイト」「TwitterやFacebook」「一般のサイト」など、様々なサイトが含まれているのが現実です。
このような状況では、サイト別にグループ分けしたセグメントでの分析をする際に、手間がかかります。これを、フィルタを使って分類し、メディアごとの分析を可能にします。
※「Googleアナリティクスに認識されていない検索エンジン」については、フィルタの設定ではなく、トラッキングコードの追加で対応します。下記の記事を参照のこと。
Google Analyticsに検索エンジンを追加する
フィルタを用いた分類
例:Twitterのメディアを「socialmedia」に分類するフィルタの設定内容
設定画面から、新しいフィルタを作成します。
メディアの「referral」を、ソーシャルメディアを意味する分類「socialmedia」に上書きする設定です。「twitter.com」の例です。
※「\」は、半角文字の「¥」
例:自社関連サイトのメディアを「ownedmedia」に分類するフィルタの設定内容
メディアの「referral」を、所有するメディア(オウンドメディア)を意味する分類「ownedmedia」に上書きする設定です。例として「makitani.com」を「ownedmedia」にメディアを変更します。
※設定内容の「makitani.com」は、任意の自社関連サイトに置き換えること。
備考、注意点
- フィルタを適用してからのデータに反映されます。適用前のデータには反映されません。
- 元データにフィルタを掛けて違う分類のデータに変換するため、新しくプロファイルを作った上でフィルタを掛けることをおすすめします。
- 任意のメディアに分類の設定をしたものは、「参照元サイト(参照元)」のレポートには現れません(referralのサイトをリストアップするレポートのため)。「すべてのトラフィック」のレポートで確認するか、新たにカスタムレポートを作成するなどして確認できます。
- 上記の例は一例です。必ずしも「Twitter」を「socialmedia」という名称のメディアに分類する必要はありません。任意のドメインの参照元を、任意のメディア名称に分類できます。
- 代替の方法として、アドバンスセグメントでも同様の結果を得ることはできますが(こちらは過去データにも反映)、上記のフィルタを用いた方法ではメディアの値として扱えるため、柔軟な活用ができます。
- たとえば上記設定のように「socialmedia」のメディア分類のフィルタ設定をする場合、「socialmedia」に該当する新たな参照元サイトが登場するたびに、追加の設定をする必要があります。
発表
2011年6月13日初出