Googleアナリティクスの標準レポートでユニークユーザーの指標が利用可能に

Googleアナリティクスの標準レポートでユニークユーザーの指標が利用可能になっています。従来のレポートのベースとなる指標は「セッション」でしたが、「ユーザー」の指標を追加する設定をすれば、グラフやデータテーブル(表)の表示優先基準が「ユーザー」に変更になります。

2018年2月9日追記。1月頃より順次、デフォルトでユニークユーザーを表す「ユーザー」指標が有効になった模様です。

プロパティ設定で指標「ユーザー」の追加の設定が可能に

Googleアナリティクスの管理画面の「プロパティ設定」にて、指標「ユーザー」の追加の設定が可能になっています。執筆時点でおそらくほとんどのプロパティで設定可能だと思います。


▲プロパティ設定「ユーザー分析」の「レポートでユーザー指標を有効にする」の項目をオンにすれば、各レポートに指標「ユーザー」が追加される

どのレポートに指標「ユーザー」が追加されるのか

プロパティ設定で指標「ユーザー」の追加設定を行うと、主に「ユーザー」「集客」の各レポート群に指標「ユーザー」が追加されます。

例えば[集客>すべてのトラフィック]にある「チャネル」レポートでは、グラフの表示が「ユーザー」の推移に差し替わり、データテーブルでも指標「ユーザー」が追加されます。


▲「チャネル」レポートの例。グラフ表示が「ユーザー」の推移に差し替わり、データテーブルでも指標「ユーザー」が追加される。指標「セッション」も引き続き表示される

基本的には、データテーブルが「集客」「行動」「コンバージョン」の各指標で構成されるエクスプローラ系の各レポートに、指標「ユーザー」が追加されます(「ランディング ページ」レポートを除く)。

加えて、[ユーザー>行動]にある各レポートでも、指標「ユーザー」が「セッション」と差し替わったり(レポート「リピートの回数や間隔」)、指標「ユーザー」が追加になったりします(レポート「エンゲージメント」)。

なお、指標「ユーザー」が追加された標準レポートのデータテーブルから指標「新規セッション率」が非表示になりました。指標「新規セッション率」はカスタムレポートにて引き続き利用可能です。

「ユーザーサマリー」に指標「ユーザーあたりのセッション数」が表示

指標「ユーザー」の追加設定を行うと、「ユーザーサマリー」レポートに指標「ユーザーあたりのセッション数」が表示されます。指標「ユーザーあたりのセッション数」の意味は、文字通り「その期間の1ユーザーあたりの平均セッション数」、つまり「セッション頻度」です。


▲「ユーザーサマリー」レポートに指標「ユーザーあたりのセッション数」が表示される

その他、勘違いされそうな点を挙げておきます。

  • 各コンバージョン率は、従来通りセッションベースで計算される
  • コンテンツグループ設定をした際に利用できる指標「ユニーク表示数」は、従来通りセッションベースによる数値
  • イベントの各レポートで利用できる指標「ユニークイベント数」は、従来通りセッションベースによる数値

「セッション」の数値との混同に注意

従来のレポートはセッションベースだったため、指標「ユーザー」を追加したレポートでは指標「ユーザー」と「セッション」の数値を混同しないよう気をつける必要があります。

特に、レポートのデータテーブルでは、従来の「セッション」の位置に「ユーザー」があるため、間違わないようにしなければいけません。社内で多くのメンバーがGoogleアナリティクスを利用しているのであれば、あらかじめ周知が必要です。


▲データテーブルでは従来の「セッション」の位置に「ユーザー」があるため、注意が必要

また、特に「集客」のレポート群を中心に、データテーブルの各ディメンションのユーザー数を足しても、それらは重複するものがあるため合計のユーザー数とは一致しません。


▲一部レポートを除き、データテーブルの各ディメンションのユーザー数を足しても、重複するものがあるため合計のユーザー数とは一致しない

メルマガ経由やLINE経由など、特定デバイス流入が顕著なチャネルでは活用できるデータに

指標「ユーザー」が利用できることで、いくつか新たな視点で見られるようになります。

User-ID機能を使ったクロスデバイスの各レポートを利用している利用者は、ユーザー軸での視点をより意識していることがあり、指標「ユーザー」の追加設定をしても違和感は少ないでしょう。

「ユーザー」のレポート群でも、「モバイルやデスクトップでのユニークユーザー数」「性別や年齢別のユニークユーザー数」といった把握が容易になり、ユーザー理解の側面で便利です。

また、「メルマガ経由」「LINE経由」など、特定デバイスからの流入が顕著な流入チャネルであれば、流入したユーザー数は「反応したアクティブユーザー」の把握として活用できるデータになるでしょう

以上、真摯のブログからお送りしました。
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2018年2月9日に、実態に合わせて内容を加筆しています。

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