TableauとGoogleウェブマスターツールの検索クエリのデータで、順位やCTRの推移などを把握する

TableauとGoogleウェブマスターツールの検索クエリのデータで、検索キーワードの平均掲載順位やCTRの推移の概況を把握しやすくする方法をご紹介します。Google検索流入の概況把握や、SERP上のCTR改善の検証などを目的とした活用例です。

2015年5月29日追記。Googleウェブマスターツールは「Google Search Console」に名称が変更し、「検索クエリ」も「検索アナリティクス」に機能がアップデートしましたが、「検索アナリティクス」でダウンロードできるCSVでも同様に下記内容は対応しております。追記終わり。

検索クエリのデータをBIツールで処理し、Googleウェブマスターツールの弱みをカバーする

Googleウェブマスターツールは非常にありがたいツールですが、「検索クエリ」のレポート画面から各キーワードの全体の「傾向」を俯瞰して把握するには、なかなか骨の折れるツールです。検索キーワードを深掘りしてはじめてその表示回数とクリック数の推移がグラフでわかりますが、CTRや平均掲載順位の推移は表示されません。データの履歴は過去90日間までで、ツールの画面で表示できるのは過去30日間のデータという制約もあります。

「どういったキーワードの状況が良く/悪くなりつつあるのか」を俯瞰して把握しにくい構造だと思います。これをなんとかしようというのか今回の趣旨です。

検索クエリのデータを定期的にダウンロードしておけば、各種BIツールやビジュアライゼーションツールで扱いやすくなり、検索キーワードの平均掲載順位やCTRの長期間にわたる推移の全貌を表現できます。

ここではTableauを使って、Googleウェブマスターツールの検索クエリデータのビジュアライズの例を紹介します。

検索クエリのデータを定期的にダウンロードし、日付の列を加えておく

前提として、Googleウェブマスターツールの検索クエリのデータを、CSVなどで定期的にダウンロードしておく必要があります。月次で、週次で、あるいは手間ですが日次でなど、自社のビジネスに合わせた頻度や期間でダウンロードしておきましょう。Googleウェブマスターツールはデータの反映が遅く、「昨日のデータが反映されるのは数日後」というのに注意が必要です。

参考までに、当社は月次でデータをダウンロードしています。

また、データをつなげて時系列の推移を把握しますので、ダウンロードしたデータに日付の情報を加える必要があります。列を追加し、対象のデータに日付のデータを加えます。日付の情報があれば、それを軸に、例えば他ツールのデータをTableauで結合してビジュアライズもできます。


▲ダウンロードデータには日付の列を追加する

Tableauで後から複数のファイルを結合できますが、ファイルが増えるたびに作業が増えるため、ダウンロードのたびにデータを1つのファイルに集約しておくと作業は楽になると思います。

Tableauでクリック数の推移をビジュアライズする

Tableauで、データを1つにまとめたファイルに接続し、ビジュアライズさせます。例えばキーワードごとの「クリック数」の推移の概況なら、あまり迷わずに表現できます。


▲クリック数の推移が把握できるシート

キーワードごとのクリック数(つまりサイトへの流入数)の推移の全貌が、把握しやすくなります。

列に日付のディメンションを、行に検索キーワードのディメンションをそれぞれ置き、メジャー「クリック数」をラベルと色のマークにドラッグ&ドロップすると(「合計」で表示)、上図のような表現になります。細かな設定はすいませんが省略します。

表示されるキーワードの順序を複数のシートで統一しつつ、かつできるだけクリック数が多い順でソートするために、フィルターの「並べ替え」にて「対象期間のクリック数の平均の降順」で指定しています。「クリック数」の他に把握用として「表示回数」「CTR」「順位」で同様のシートを作成していますが、共通してこの「対象期間のクリック数の平均の降順」の並べ替えのフィルタを適用しています。


▲キーワードが「対象期間のクリック数の平均の降順」で並ぶようフィルタの並べ替えで指定

ただこの並べ替えだと、あくまで「合計クリック数の平均の降順」のため、直近のみでクリックが多く発生したキーワードが上位に並びません。将来的に別の並び順の方法を考えることになりそうですが、いまのところはこれで確認しています。

同じ手順で、「表示回数」のシートも作成できます。ただし、表示回数の推移の概況はそこまで重要ではないかもしれません。

「CTR」「順位」の推移を表現する際は、計算フィールドの作成が必要

同じように「CTR」「順位」の推移を表すシートを作成する際は、注意が必要です。Googleウェブマスターツールからダウンロードした検索クエリのテーブルデータでは、同一キーワード掛け合わせ(例「パスタ 作り方」)の検索クエリのデータが、複数の行に分かれていることがあります。Tableauでそのままメジャー「CTR」や「順位」を使用すると、それらの平均の値は、表示回数を考慮しない「平均値の平均」で処理されてしまいます。

それを防ぐために、CTRや順位の推移を表現する際には、計算フィールドで適切なメジャー(指標)を作成する必要があります。

  • 例:CTR = SUM([クリック数]) / SUM([表示回数])
  • 例:平均掲載順位 = SUM([平均掲載順位]*[表示回数]) / SUM([表示回数])



▲CTRや順位のメジャーは、計算フィールドで別途準備する

計算フィールドが準備できれば、クリック数の推移のシートと同様に、CTRや順位の推移が表現できます。


▲CTRの推移の概況が把握できるシートの例


▲順位の推移の概況が把握できるシートの例

SERP上のCTR改善の検証にも活用

潜在顧客層へのリーチなどを目的として、Webサイトでコンテンツを定期的に更新する取り組みが増えました。その効果測定の一つとして自然検索経由の流入の状況把握が挙げられますが、それをより具体的な検索キーワードのレベルに落とし込んだ状況把握がこれで可能になります。

Google検索がSSL接続になり、検索キーワードが各種アクセス解析ツールで計測されなくなった今、Google検索でどのようなキーワードでの検索流入が増えているのか、CTRや順位はどう変化しているのかの全貌把握に役立ちます。

もう少し取り組みを進めると、「title要素やmeta要素のdescriptionなどを修正して、SERP上のCTRの改善を図る」ことの検証に利用できます。

自然検索流入の母数が大きいキーワードであれば、「いかに検索結果でユーザーにアピールし、クリックしていただくか」という要素を改善することで、よりいっそう適切な流入を増やせます。「順位が高く、流入母数も多いが、CTRは低い」キーワードであれば、修正を施し、その状況把握としてこのようなビジュアライズしたレポートは活用できます。もちろん、アクセス解析ツールで対象ランディングページのCVRや直帰率の変化を、合わせて見る必要があります。

まずは検索クエリデータのダウンロードから始めよう

Tableauを使って、Googleウェブマスターツールの検索クエリデータのビジュアライズの一例を紹介しました。一度Tableauでワークブックを作ってしまえば、元データの更新だけで新しい結果に更新され、状況把握は非常にしやすくなります。Googleウェブマスターツールの検索クエリの活用としては、まずデータをダウンロードするところから始めてみましょう。

以上、真摯のブログからお送りしました。
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